パンティーの細分化
パンティー……、いい響きです。
改めまして、私は、自分で目的に合ったBlenderアドオンを自分で作って、COM3D2のモデルを改造してCOM3D2を楽しんでいるむっつりです。
私は、自分で作ったBlenderアドオンでボディーを魔改造しているため(細分化含めその他諸々♡)、服などがボディーにめり込んでしまう場合は、魔改造したボディーに合わせて服や下着なども改造しなければなりません。
ですが、そういった事情の有無に関わらず、パンティーは是非、細分化することをお勧めしたいです。
Vラインが、クイッと引き締まりますので。
ということで、今回は、COM3D2のパンティーを「rounder 1.1」で細分化する手順を紹介したいと思います。
大まかな手順
COM3D2のモデルは全て三角面モデルなので、三角面を四角面にしてから細分化したモデルの状態を、インポートし直したモデルに移植するという手法をとります。
この方法は、大きく分けると次の2つのパートに分けられます。
「最初にインポートしたモデルで行うこと」と「インポートし直したモデルで行うこと」です。
ということで、今回の記事では、その2つのパートに大きく分けて、手順を紹介したいと思います。
尚、この記事では、「Blender 2.79」で改造を行います。
最初にインポートしたモデルで行うこと
このパートでの目的は、三角面を四角面にしてからエッジフローを行ったモデルから、頂点の座標だけを抽出することです。
事前準備
「Blender 2.79」を起動し、「Cube」を削除し、ランプとカメラを同時に選択したら「M」キーを押して別のレイヤーに移動させます。
特に、テクスチャーを表示したい場合は、ランプをパンツとは違うレイヤーに移動させておきます。
パンティーのインポート
「ファイル」「インポート」から細分化したいパンティーをインポートします。
「ホワイトレースショーツ」(※難易度高め)
この記事では、このパンティーを細分化しますが、この記事に沿って実践される皆さんは、お好きなパンティーをインポートしてください。
尚、インポートしたパンティーにリボン、フリル、紐などの装飾が付いている場合、今回は、それらには一切手を付けません。難易度が跳ね上がるので。
左右対称化
COM3D2の衣服は、雑に作られているのものも結構あるので、こちらで紹介している手順に沿って左右対称にします。
ちなみに、このパンツに「左右対称でない頂点を検索する」を実行したところ……ほぼ全滅。
三角面を四角面に
パンティーにリボンなどの飾りがなければ、全選択(A)でも構いませんが、リボンなどがある場合は、パンティー本体の頂点のどれかにマウスカーソルを置き、リンク選択(L)でパンティー本体のみを選択します。
パンティー本体を選択したら、「Alt + J」で「三角面を四角面に」を実行します。
リボンなどの飾りが邪魔な場合は、パンティー本体のみが選択されている状態で「Ctrl + I」を押すと、選択状態が反転します。さらにその状態で「H」キーを押すと、選択されている頂点を非表示にすることができます。
中央に菱形があったら一刀両断!
「三角面を四角面に」を実行後、左右中央の縦のラインに左下の図のような菱形を見つけたら、縦に真っ二つにしましょう。
真っ二つにする方法は、Blenderのナイフでも、rounderのユーティリティーにある「選択した2点で面を分割」でも、どちらでも構いません。
エッジフロー
パンティー本体を選択し、「エッジフロー」を実行します。
ぱっと見、結構事故っていますが、どのパンツも事故りやすい箇所は大体決まっていますので、主なケースを3つばかり見繕って紹介したいと思います。
下図の赤丸の部分は、他のパンツでも同じように派手に事故っているのを見た覚えがあります。
お尻の割れ目のように谷間になっている部分の両脇の頂点も事故りやすい箇所です。
作りが細かい箇所もポリゴンフローが乱れがちです。
エッジフローの手直し
エッジフロー実行後、明らかに事故っている箇所を見つけても、まずは、左右対称になってない箇所がないかを確認し、左右対称にしてから手直しします。
一見、派手に事故っているように見える箇所も、上から順に4つの頂点をアクティブにし、「エッジフロー修正:ワンサイド」で手直し完了。
お尻の割れ目の両隣の頂点も、谷底の点から外側へ向かって順番にアクティブにし、同じくワンサイドで修正します。
こちらは、「エッジフロー修正」の使用例です。こちらは、頂点を5つアクティブにします。
紐パン系は、こういう部分も事故りやすいですが、きれいに修正できます。
全部は挙げ切れないのでこの辺にしたいと思いますが、谷間や端っこの”隣の頂点”が事故りやすい傾向にあります。
尚、この段階で完璧な手直しをする必要はありません。これ以降にも、手直しできるタイミングがありますので。
任意のモデル情報を記憶する
手直しが粗方済んだら、パンティー本体のみを選択し、「任意のモデル情報を記憶する」を実行します。
尚、リボンなどの飾りの部分まで記憶してしまうと、後々面倒臭い作業が増えるだけなのでやめておいた方が無難です。
保存して階層から削除
頂点の座標を抽出し終わった使用済みパンティーは、ここでお役御免なので削除して構いませんが、この先の工程で事故った際に、ここまでの工程を最初からやり直したくない方は保存しましょう。
尚、「保存=エクスポート」ではありませんのでご注意を。
インポートし直したモデルで行うこと
このパートでは、コピーし立てのパンティーの形を、インポートし直したパンティーに移植します。
また、先ほどのパートは、どの道、捨てるパンツの編集でしたが、このパートで編集するパンティーは、COM3D2に実際に送り込むパンティーですので、慎重に作業を進めます。
- 改めてパンティーをインポート
- ダミーのシェイプキーを追加
- 細分化
- 記憶中の近似の座標に貼り付ける
- 貼り付けミスの手直し
- その他の手直し
- オリジナルのモデル情報を記憶する
- Basisにダミーを合成
- UV更新
- エクスポート
改めてパンティーをインポート
先ほどと同じパンティーを、未改造の真っ新な新品のパンティーを改めてインポートします。
尚、ここでインポートするパンティーは、先ほど編集した使用済みのパンティーのことではありませんのでご注意を!
ダミーのシェイプキーを追加
パンティーをインポートし直したら、オブジェクトモードのまま、ダミーのシェイプキーを新たに追加し、編集モードに切り替えます。
赤枠の「+」ボタンをクリック
ここで多くは語りませんが、Basisを直接いじってはダメ。ゼッタイ。
「Key 4」が追加されたシェイプキー
尚、詳しくは、過去記事をご覧ください。
細分化
インポートし直したパンツ本体を細分化します。
尚、細分化の方法は、Blenderの標準のツールの「細分化」でも、rounderの「エッジフロー」でもどちらでも構いません。
記憶中の近似の座標に貼り付ける
パンツ本体のみを選択し、「記憶中の近似の座標に貼り付ける」を実行します。
貼り付けミスの手直し
頂点の貼り付けが正しく行われているか否かを確認し、事故っている箇所があったら手直しします。
ちなみに、「ホワイトレースショーツ」は、貼り付けミスはありませんでした。
頂点が入れ違いになっている箇所
頂点が入れ違いになっている箇所は「2つの頂点の位置を入れ替える」で位置を入れ替えます。
貼り付けがスキップされた箇所
「任意のモデルの頂点と一致しない頂点を検索」で選択状態になった頂点は、貼り付けがスキップされた頂点なので、大体この辺が正しい貼り付け先かなと思われる付近に頂点を移動させ、改めて「記憶中の近似の座標に貼り付ける」で貼り付けます。
ちなみに、「記憶中の近似の座標に貼り付ける」というツールの基本的な機能は、選択されている頂点を「任意のモデル情報を記憶する」で記憶した座標の中で、最も近い座標に移動させるツールなので、記憶した座標にまだ貼り付けられていない頂点をその近くに持って行って実行すれば、貼り付け直すことができます。
頂点が重複している箇所
「重複している頂点を検索する」で選択状態になった頂点は、その周辺の頂点も含めて、どれかが間違った座標に貼り付けられていますので、その周辺の全ての頂点が重ならない位置に収まるまで、正しい貼り付け先と思われる付近に頂点を移動させては「記憶中の近似の座標に貼り付ける」で正しい貼り付け先を探します。
正しく手直しできたかを確認
貼り付けミスの手直しが一通り済んだら、「重複している頂点を検索する」「任意のモデルの頂点と一致しない頂点を検索」を実行し、選択状態になる頂点が一つも見つからなければ、貼り付けミスの手直しは完了です。
念のために、オブジェクトモードでソリッド表示にして、影になっている部分がないかも確認します。
その他の手直し
貼り付けが無事に済んだら、貼り付けミス以外にも、他に手直しすべき箇所がないかを確認し、必要に応じて「エッジフロー修正」「フィット・アジャスター」「頂点を法線上に移動」などを駆使して手直しします。
私のようにボディーを魔改造している人は、魔改造ボディーをインポートして、全ての頂点がボディーにめり込まなくなるまで手直しします。
オリジナルのモデル情報を記憶する
編集が一通り済んだら、シェイプキーを「Basis」に切り替えます。
そして、「Basis」のこの時点の状態を「オリジナルのモデル情報を記憶する」で記憶します。このとき、頂点の選択等は不要です。
ちなみに、この時点では、「Basis」は、普通に「細分化」されたままの状態で、テクスチャーも「Basis」では、まだ歪んでいないはずですが、これが重要です。
Key 4 Basis
後に「UV更新」を使用した際、この時点からのメッシュの変更に応じてUVマップが修正されます。
Basisにダミーを合成
パンツ本体を選択し、シェイプキーが「Basis」であることを確認したら、「任意のシェイプキーを選択部に合成」を実行します。
すると、画面左下に、下図の赤枠のボックスが現れるので、その表示を「Basis」からダミーのシェイプキー(Key 4)に変更します。
尚、「Basis」への合成が済んだダミーのシェイプキーは、この時点で必ず削除しましょう。
合成が済んだシェイプキーに新たな変更を加え、再度合成すると、今回、合成した部分が二重に合成されて、形が崩れるケースが圧倒的に多いので避けたほうが無難です。
シェイプキーを削除する方法は、オブジェクトモードに切り替えて、削除したいシェイプキーを選択し「-」ボタンを押します。
ちなみに、合成以降にメッシュを再び編集したい場合は、別の新たなダミーのシェイプキーを追加して行います。
UV更新
ここまでの編集によって、既に貼られてあるテクスチャーが歪んで表示される状態になっていますのでそれを修正します。
ということで、テクスチャーを表示させます。
テクスチャーの表示方法
まずは、画面を2分割にします。
上図の赤丸の部分を矢印の方向へドラッグすると、下図のように画面が2分割されます。
次に、編集モードでパンツを全選択し、右側の画面下の赤枠の部分をクリックし、「UV/画像エディター」に表示を切り替えます。
すると、左側の「3Dビュー」で選択されている頂点のみが、右側の「UV/画像エディター」に展開図で表示されます。
そうしたら、「UV/画像エディター」にカーソルを移動させ、「A」を押してパンツの展開図を全選択します。
続いて、「UV/画像エディター」側の下部にある「画像」というメニューを開き、「texファイルを開く」から今編集しているパンツに対応するテクスチャーファイル(*.tex)を開きます。
ちなみに、この記事で編集している「ホワイトレースショーツ」のように「GameData_20」のフォルダーに入っているモデルは、modelファイルとtexファイルが別々のarcファイルに入っているので、それぞれ展開しなければなりません。
テクスチャーを開いたら、今度は、左側の「3Dビュー」の下部にある赤枠の部分をクリックし「テクスチャ」をクリックします。
すると、「3Dビュー」のモデルにテクスチャーが貼られた状態で表示されます。(事前準備でランプを別のレイヤーに移動させていれば)
尚、2分割した画面を元に戻したい場合は、分割するときにドラッグした部分をまたドラッグして、右側の画面の同じ部分でドロップすれば、右側の画面が消えます。
UV更新の実行
テクスチャーがぐにゃぐにゃに歪んでいるパンティーを一頻り鑑賞したら、シェイプキーが「Basis」であることを確認し、「UV更新」を実行します。(このとき、頂点の選択は不要です)
すると、オリジナルのモデル情報を記憶した時点の座標と、現在の座標が異なる頂点のUVにのみ、変更が反映されます。
ちなみに、頂点の座標が変更されたか否かに関わらず「UV更新」を強制実行したい場合は、その頂点を選択して、シフトキーを押しながら「UV更新」を実行します。
エクスポート
ここまでの工程が済んだパンティーを、インポートしたフォルダーとは別のフォルダーにエクスポートしたら、パンティーの細分化は取り敢えず一段落です。
これ以後、さらに改造を行う場合は、今回、エクスポートしたmodelファイルをインポートし、2-2の工程からとなります。
完成
というわけで、改造前後を比較して頂ければ、たるんでいたVラインが、ブイッと息を吹き返したのが何とか分かるのではないかと思います。
before after
ご覧のように、パンツ一丁を細分化するだけでも20前後の工程があり、その中には、Blenderの標準のツールでは行えない特殊な編集も数々含まれているわけですが、「rounder 1.1」には、今回ご覧頂いた全ての工程を行うためのツールが揃っていますので、これからBlenderでモデル改造を始めようと思われた方でも、この記事の手順に沿って作業するだけで、クイッと小股の切れ上がったパンティーを手に入れることができます。
画力も経験も必要ありません!(あれば尚良い)
ということで、今回は、たるんだパンティーをV字回復させる方法について紹介しました。
それでは、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
Thank you!!1